西洋栄養学に進む日本、食養学に進むアメリカ

近代ドイツ栄養学を基礎とする「現代の西洋栄養学」は、精細な成分分析人間を物理化学的に分解して把握する分析医学としては素晴らしい成果を挙げていると言えます。

いままで食養学において江戸期、明治期に言われていたことがこの西洋栄養学によって正しいと裏付けされてきた事例も多々あります。

しかし、日本におけるこの現代の西洋栄養学は地に足のついた人と向き合う医学としての栄養学になっていると思われますか?

私たちのための栄養学ではなく、食品業界、医薬品業界、農林水産業界のための栄養学になってはいないでしょうか?

大手マスメディアによる宣伝広告にのせられて、かえって体調を崩すなど病人を増やしてはいないでしょうか?


いま日本では、このようにどんどん日本古来の食養学から離れていっているのが現状なのですが、アメリカにおいてはマクガバンレポートのところでもお話ししたように、紆余曲折はあるのですが、ますます日本の食養学に近づいてきているというのが現状なのです。

アメリカにおける栄養学が(実際に実践する人がいるかどうかは別として)日本の食養学の理論に近づいていることを示す例を2つあげておきましょう。


・食事ガイドライン

アメリカでは2011年1月に国民に向けた食生活のガイドライン改訂版(第7版)を公開しました。

そこで述べられている「健康的な食生活を送るための10ヶ条」

 1.食事の半分は果物や野菜にすること。そして、全粒穀類を多く食べること。

 2.脂肪分の少ない肉、鶏肉、豆類、ナッツ類、種子類を食べること。

 3.無脂肪、あるいは1%の低脂肪牛乳を使うこと。

 4.砂糖の添加食品、精製穀物類、固形脂肪を避けること。カロリーが多く、必要な栄養素はほとんどない。

 5.缶詰のスープや冷凍食品は塩分を比較する。そして、塩分量が一番少ないものを選ぶ。

 6.コレステロールの摂取量は1日300mg未満にすること。

 7.トランス脂肪酸の摂取は避けること。

 8.サプリメントなどの栄養補助食品を食べる代わりに、栄養価の高い食品から栄養分を摂取すること。

 9.アルコールはほどほどにする。女性は1日1杯以下、男性は2杯以下。

10.砂糖入りのソーダ水や飲料水の代わりに、水を飲むこと。


・マイプレート
マイプレートは日本の食養学そっくり
アメリカ農務省(USDA)が2011年6月に発表した「マイプレート」は、健康的な食生活を促進する米国人向けの食事ガイドラインです。

右に示したように、肥満や生活習慣病を予防・改善するためにどのような食事を摂ればよいのかを4色の食品グループのお皿を使ったアイコンでカラフルに示したものです。

マイプレートにおける「食事のエネルギーをコントロールし、栄養バランスを改善するための10項目」

 1.エネルギーバランス

   適正な体重を維持するために必要な食事のエネルギー量を知りましょう

 2.食事を楽しく、でも食べ過ぎないように

   ゆっくり、時間をかけて食事を摂りましょう

 3.お皿に料理を盛り付けすぎない

   食べ過ぎを防ぐためにお皿、コップは小さめサイズを使い、盛り付けを工夫しましょう

 4.十分に摂りたい食品は

   野菜や果物、牛乳や乳製品を十分に摂りましょう

 5.お皿の半分に野菜や果物をのせましょう

   お皿にトマト、イモ類、ブロッコリーといった赤色、オレンジ色、緑色の野菜、果物を添えましょう

 6.低脂肪・無脂肪の牛乳や乳製品に変えてみよう

   低脂肪・無脂肪なら必須栄養素の量は変わらなくてもカロリーは減ります

 7.穀物類の半分は全粒粉を摂りましょう

   精製された小麦粉・白米の代わりに、全粒粉や玄米を増やしましょう

 8.減らしたい食品

   飽和脂肪酸、糖分、塩分が多く含まれる食品を減らしましょう

 9.食品の塩分量をチェック

   スープ、冷凍食品など加工食品は、栄養表示を見て塩分(ナトリウム)量の少ないものを選びましょう

10.糖分の多い清涼飲料水の代わりに水を

   飲料水は糖分の入っていないものを選び、摂取エネルギーをコントロールしましょう



このように見てくると、現在のアメリカの食医学が提唱していることは

・全粒穀物食の推奨
 (精白した穀物を控える)

・野菜をたくさん食べる
 (ビタミン・ミネラルなどの栄養素はサプリではなく野菜・果物から)

・カロリー摂取量を減らす
 (少食、プチ断食で健康に)

など、明らかに日本の食養学に近づいてきていることがはっきりとわかると思います。
(食養学では牛乳、乳製品は否定しています)



さて、あなたは、

「日本の近代栄養学」と「アメリカがお手本としている日本古来の食養学」

どちらが自分の体を本当に健康にしてくれる食事法だと思われますか?


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食養学に基づく根源にある考え方は同じなので、両方の症状のある方には高血圧の食事療法をおすすめいたします。